2015年になった。明けましておめでとうございます。本年も本気で頑張ります。どうぞよろしくお願い致します!
いつの間にか年が明けて8日も経ってしまっていることに気が付き驚く。光陰矢のごとしと言うけれど、もはや矢よりもはやい。矢よりはやいものって何だろうな、とぼんやり考えている時間はないのだ。セールは5日目。いい本がまだまだ沢山あるので、是非お出かけください。私も本当は買い物がしたい。
単行本の棚がやっと埋まったと年末安心していたのに、もうスカスカしている。単行本の買取りはいつでもあったらありがたい。
年が明けて1冊目に読み終わった本は岸政彦『街の人生』(勁草書房)。5人の人がどんな人生をおくってきたのかインタビューした本で、分析やしゃべったことを整えたり、そういったなおしはほとんどない。5人目の話し手(西成のおっちゃん)にいたっては、同じ話を途中くりかえしたりして、「おっさん、その話さっき聞いたから!笑」と読者の自分が心の中でつっこんでしまうほどだ。質問者にも対象者をどうしたいだとか、語りに意味づけをする誘導もなく、どこまでもフラットな聞くことが文字になっている。個人的にこの本に惹かれた理由はたぶん対象者の波乱の人生にあるのではなくて、海岸に落ちている貝殻や、道に生えている葉っぱや、そういったもののように話を採集していくような態度と、人とどう係るかのかの一端が少しだけ垣間見えること、そして対象者のぐんぐん語っていく力に魅せられていくからだと思う。そういう意味で濱口竜介監督の『なみのおと』や『うたうひと』を思い出した。