歩くだけで軽く蒸されている食べ物の気持ちが分かりそうなくらい暑い。通常営業をしながらもbook wave、ライブ、イベントと続きここ1、2週間忙しくみんな少し体調のバランスを崩したりした。どれもあっという間すぎて今はまだよくわからないけれど、面白い経験だったような気がする。一言で言ってしまったが、一言では言ってしまい難い。そしてお店を営業するというのは、基本的に色んな初めての人と会話をすることだと思うけれど、いつもより、たくさんの初めての人と話した気がする。

忙しい日の帰り道は映画に寄る気力がなくてトラック野郎シリーズを新文芸坐で見てから帰ったらスカッとするのに・・・と思いつつ速足で帰り、ふとんに入る。寝る前に漫画や本を読むのが忙しい1日では唯一の娯楽。最近出た『井田真木子著作撰集』(里山社)を読む。井田真木子の著作のタイトルは知っていたが読むのは初めて。収録されている『プロレス少女伝説』は、疲れているから早く帰ってふとんに入ったはずだったのに気が付けば2時近くまで本から顔を離せず読み終える。わたしはこの作品で、神取忍にすっかり魅了されてしまった。そして付録の「解説:関川夏央/弔辞:柳田邦男/インタビュー:神取 忍」で今度は3人の描く「ノンフィクション・井田真木子」を読んだ気持ちになる。まだ全作品読んでいないけれど、装丁のようなとっても強烈な1冊だと思う。