今日は終日、査定・査定・査定。ありがたい限り。
今週はウリベ・ウィークだった。バスクの作家、キルメン・ウリベが来日したので外語大での講演とセルバンテス文化センターでの講演に行った。セルバンテス文化センターでの講演では、かなり小説に踏み込んでのトークだったので大満足。ゲストの菅啓次郎さんの質問や朗読も大変すばらしかった。あんなになめらかに、決して攻めるようにではなく核心に近づいていけるなんて。キルメン・ウリベの語り方や振る舞い、書くことへの態度、どれもが非常に美しく誠実で感動。講演後、キルメン・ウリベにサインをもらう。小説家にサインをねだるのは初めてだったかもしれない。脇山さんと行ったので、ふたりで気持ち悪いぐらいもじもじしながらサインをもらった。書店で働いていると告げると、サインと一緒に「書店員、きみの仕事はこの世界で最高に素晴らしい」というメッセージを英語で添えてくれた。震えた。「ビルバオ ニューヨーク ビルバオ」は何度でも読み返せる小説で、はじめて読んだときは夢中で、二度目にさらさら読み返したら少しだけマーク・トウェインを読んでいる感覚を思い出した。三度目はどんな風に読めるのだろう。バスクの作家というとコアな海外文学ファン向けという感じもするけれど、むしろ国内の現代の作家よりもよほど開かれている。ああいう小説がもっと多くの人に読まれて、もっと一般的なものになればどんなに素晴らしいだろう。
ブラス・クーバスの死後の回想という小説が最高に面白い。ブラジルの作家、光文社の古典新訳文庫シリーズのやつ。傑作。あと「オババ・コアック」を読み進めて、タイトルを忘れたけれどちょっと前にスペインのセルバンテス賞をとったという小説も読み終えた(現代企画室から出ているシリーズのやつ)。結構読むのが苦しかった(描写とかリアルで)。それから古本屋行ったら、コボちゃんが3冊で100円だったから買ってしまったことくらいか。植田まさしは小学校低学年のときにフリテンくんとかオトボケくんとか熟読してたから、個人的なゴッド・ファーザー。それにコボちゃんと苗字一緒だしと思って買ったコボちゃん(3冊を20分くらいで読破)が家で本当に邪魔。目につく度になんか憂鬱になる。今日も帰宅したら家にコボちゃんあるわ…やだな。