今日もあっという間の土曜日。今日は久しぶりに頭がまるで使い物にならなくなるまで値つけ。市場で買ってきた民族学関連のタイトルを前にして力尽きてしまった。目がしぱしぱし、肩がばきばきになり、いま家族の悪口言われたら泣くわ…というレベルまで心が弱る。とはいえ、今日はぬくかったからか夜が更けてもお店がにぎやか。はやく春になればいいとの気持ちが強まるばかり。
 
なんだかばたばたと日が過ぎるなか、今週はもうひとりのスタッフの脇山さんと飲みに行った。二人で飲みに行くことは少ないので、仕事の話や本の話をしてみようと思ってはいたものの、日本酒の熱いのを飲んでしまって散々(個人的に)。フォローのつもりではないけれど、彼女が入ってくれたことが私にとってとても大きなことであったことよと思い、わたしも頑張らないといけませんねと襟を正しつつも、翌日はテレテレしながらの出勤。
今週は、というかここしばらく、ミステリーとSFばかりを読んでいる。はまりすぎて、仕事中と寝ているときとシャワーを浴びているときのみしぶしぶ本を閉じるくらいで、うどんをゆでながら/ごはんを食べながら/目が覚めて起き上がる前に。しかも複数を同時進行で読んでいるので、主人公の性格や舞台設定やトリックの仕掛けなどが、頭のなかでしっちゃかめっちゃかなことになっているし、仕事終わってからずっとそんなものばかり読んでいるので煙草とコーヒーを過剰に摂取し体もボロボロに。それでもやめられない。早川書房ならもうなんでもいいとすら思っている。新刊と古本を交互に読むのが好きで、古本で買う場合はどんなに読みたいものでも百年で買うのは我慢。読みたいものこそ、他の店で買ってお勉強。と思うも、SFもミステリも定番タイトルは大抵投売りされていて、過去に買って読まないままであったものが無数にあるのでそのあたりからがつがつ読む。ポーの小説をはじめて面白いと思えた。それから、新刊古本問わず書店での棚の見方がだいぶ変わった。ひと段落したら百年のSFやミステリの棚もがらりと変えたい。もう一面ポケミスと早川の青い背で揃えたい(怒られる)。この一週間で読んだ新刊だと「都市と都市」「解鍵師」「二流小説家」が抜群に面白かった。あとはダニングのクリフとチャンドラーのマーロウに静かにときめいてばかりいたのだけど、先日必要で中島岳志著「世界が結界するまえに言葉を紡ぐ」を読んで、目が覚めた思い。はっとなった。やっと大澤真幸「3.11後の思想家」に着手。とはいえ、クリフはまだ謎を解いていない。冬は夜が長いことだけが良いところ。