セール4日目、新年初のブログ。おかげさまで年明け早々たくさんのお客さんにお越し頂き、2012年の良い幕開け。初日によくいらしてくださるお客さんの顔を見れたのがうれしかった。セールは9日月曜日まで。
正月は実家に帰った。地元の友人からレディ・ガガのDVDをもらったので、年越しは紅白→ガガのループを繰り返し、年が明けてからも何度も見返し胸を熱くしていた。ガガのせいで熱くなりすぎて、年が明けて3時間後に自宅の周りを走るという奇行に及んでしまった。エネルギーの行き場がなくて。新年初出勤の日もガガのせいで熱くなりすぎて、必要以上に前髪を切りすぎてしまい、人目に触れるのが億劫になったのだった(実はまだ億劫)。暇があるとろくなことをしない。さすがに昨日はガガにも食傷気味になって、小津の「東京日和」を見た。素晴しかった。
今年の初の読書はなぜかヴァージニア・ウルフだった。それからペレックの「家出の道筋」(水声社)を読み終えた。ペレックの短篇や文学論、対談などを収めたもの。短篇が唸るほど面白くて、今年こそ「人生使用法」に着手しようと強く思う。去年は、その厚さのあまり読むのをためらい続けている本に1冊も着手できぬまま過ぎてしまった。今年こそは。あとは、ジョン・ダニング「死の蔵書」(友人から大プッシュされて。デンヴァーを舞台にした刑事と古本の話。古書価値の話ばかりなのにロマンがある)、ユルスナール「北の古文書」、佐々木さんの「未知との遭遇」などをちょこちょこ読み進め、古井由吉「蜩の声」をもう一度じっくりと読めた充実の正月。
正月休みが明けてお店に立って、やっぱりお客さんが本を持って入れ替わり立ち替わりする風景は良いなあとしみじみ。今年は、市場でガンガン買うようになろうと昨年末に決意したのだった。無数にある知らない本をもっとたくさん知りたい。知らない本を手にとって眺めるだけじゃなくて、手にとって眺めたあと、値段をつけて棚に並べていつ誰が買ってくれるのか(あるいは誰も見向きもしないのか)まで見届けたい。市場で本を買うということは、きれいに言えば知らない本との出会いに対する積極性なのかしらと思う。良い出会いばかりじゃないからといって、出会いそのものに受身なのはつまらないこと。確か、ガガも歌の中でそんなこと言ってたんじゃないかしら、多分、そんな気がする。