ああそうですよね師走ですよねという日々。あっという間に時間が経っては日が過ぎる。今日の吉祥寺はうっすらと年末の雰囲気が漂っていたような気が。今日のようにきりりと冷える快晴の日は気分が良い、お出かけ日和だったからかお店にもたくさんの方にお越し頂いた。新入荷のタイトルが続々売れてゆく。はじめてお客さんにも、新入荷かそうでないかわかってしまうのだろうかと不思議に思うほど。
 
今日が誕生日だった。25歳になった。周りの友人が「婚活」とかいう言葉を結構真剣に使い始めているのに気づきもすれど、今週読んだ古井由吉の新刊「蜩の声」があまりにも素晴しく、24歳から25歳への加齢など本当たいしたことじゃないっすわという気に。必要があって急ぎ足で読んだのだけど、それでも読み進めるたびに圧倒された。これは時間のあるときにもう一度読み直そうとお正月用の本に決めた。最近出たばかりの佐々木敦さんの新刊も気になる。これは自分への誕生日プレゼント。25歳を迎えて思うのは、あいかわらずうすぼんやりしている自分への獏とした不安と、塩をあてに酒を飲むようになったことへの驚きだ。
 
そろそろ百年「と」哲学の開催も近づいてきた。もう一度本を読み直して、大体の流れやお二人にお話して頂きたいことをうんうん考える。カレンダーを眺めてあと少し、と気合が入るも、今年は誕生日もイブも開店から閉店まで仕事だとふと思う。暦が悪い。特に困ることもなし。