暑い厚い
とにかく暑い日々が続く。こう暑いと街も街を歩く人々もうんざりと疲れてしまって、涼しいところへ行くか冷たいものを飲むか以外にできることもすべきこともないのではとすら思わせる。今日も夕方日が落ちて、暑さもひと段落してからのお客さんが多かった。
今週は、三鷹へサンプルの舞台を見に行ったり、渋谷の松涛美術館でカレル・ゼマン展を見たりなど。サンプルの舞台は初めて見た(「ゲヘナにて」というタイトルのを見た)。「ゲヘナにて」では床が斜めに傾いていたのだけど、役者が演技の途中で転んだり小道具が転がったりという出来事そのものについて、それ自体は特別面白いことではないし、じゃあそれの先に何かあるんだろうかとうんうん考えて、考えが固まらないまま。カレル・ゼマン展では、フィルムが見れて満足。実際に使用されていた人形も見ることができてにやついた。すべてガラスの人形でできているというアニメーションを是非見てみたい。「思い出すのもいやなくらい(ガラス細工が)壊れた」というカレル・ゼマンのコメントにぐっときた。
菅啓次郎著「本は読めないものだから心配するな」がとても面白かった。色々な雑誌に寄稿したテキストを集めたもの。多和田葉子についてのエッセイが心に残った。それから佐々木敦著「即興の解体/懐胎」と大澤真幸「現代宗教意識論」を読んでいる途中。去年の今頃から宗教関連の本を読むことが多くなった。そしてついに「レベッカのお買いもの日記6」を買って、読んで、読み終えてしまった。百年で働くよりも前、無職の身であり時間をゴミ箱に捨てるようにして過ごしていた頃、やることがなさすぎて読んでみたら自分の境遇とのあまりにギャップに虜になったシリーズ。新しいタイトルが出るたびに、なんだか過去を思ってつい買ってしまう。お金を湯水のように使う女が、そのだらしなさゆえに窮地に追い込まれるのだけど、色々あって結局ハッピーエンドみたいな話で、6作目もかなり厚かったのだけど2日くらいで読み終えてしまった。その厚さゆえにまだ読んでいない本が多数あるというのに、レベッカは読んでしまった。「なんなのこの人」とちゃっかり感情移入しながら読んでしまった。
飴屋法水「おもいのまま」のチケットをとった。見に行くのは明後日。とても楽しみ。