雇われ外人

昨日も今日も、雪が吉祥寺から人を奪い、人からエネルギーを奪ったようで街も店も寂しい2日間だった。 
 
今日はオンラインショッピングのために写真を撮ったりしながら、少し余裕があったのでバックヤードやカウンターの中の整理を試みた。少し余裕があったから、程度のきもちで手を出したことを後悔。カウンターの中の本は、それぞれ自立しているようでいて支え合っているし、「これぐらいイケるだろ」と思って本を高く積むと必ず崩れる。まるで人生の縮図のようですとか本当に適当なことを思いながら、どうにか終える。 
昨日は文庫の在庫整理。最近市場でよく文庫を買ったり、お客さんにお売り頂くことも増えたので、文庫長者。文庫長者になったところで、文庫の動きが良くなってきたので一安心。こういう風に少しでも棚を変化させるとお客さんの反応が変わる、毎日店頭に立っているなかで一番嬉しいことのひとつ。 
 
今日は雨だったり雪だったりちょっと晴れたりしながらも、日中もとても寒かった。東急百貨店の前でバレンタイン用のチョコレートを屋外販売していて、店員さんへ心からエールを送る。バレンタインというのは本当に不可解なもの、あげる側ももらう側もさして幸せにならないにも関わらず、デパートはもちろん駅前・コンビニまでバレンタインに侵略される。あげる側としては読めない名前の店で(フランス語とか)、他の店との違いがわからない黒くて丸くて甘いものを買うために人ごみに飛び込み、何を基準に選べばいいのか途方に暮れながらもやっとの思いで選ぶのに、いざあげるとさして喜ばれない。ヒーローインタビューのようにチヤホヤしてほしいのに月並みなチョコの感想(甘いとかうまいとか)を言われて終わる。なんでこんなことが毎年繰り返されているのだろう。それでも、これほど中身がないからこそ、毎年義務感を覚え、チョコのメッカ(勝手に決めている)新宿高島屋へ行ってしまう。多分明日も高島屋へ行き、もみくちゃになりながら黒くて丸くて甘いものを吟味するのだろう。毎年チョコ売り場に来ている有名パティシエ(大体フランス人っぽい顔つき)は雇われ外人だと思いながら、でも毎年有名パティシエが来ているチョコ屋でチョコを買ってしまうのだろう。だってはるばる来てるらしいし。 
 
tahiti80のholidays in the sunのカバーがとてもよくて小躍り。