写真のイベント

暑い日が続く。
暑さも落ち着くであろう9月は、百年「と」写真 光田由里×町口覚トークイベントがありますよ!
バテてられないと思いつつも、からだがなかなかついてこない。
 
光田さんの著書「写真、「芸術」との界面に」(青弓社)は当店でも取り扱ってます。
長い間自分にとって、とっつきづらいメディアのひとつであった写真のイベントを今回企画したのも、光田さんの著書を読んで、テキストから感じる写真への深い深い愛情と芸術への強い信頼、それから個々の写真家への情熱に心動かされたことがとても大きい。
写真をめぐる様々な困難な問い(例えば「良い写真とは何か」とか「写真は芸術なのか」とか)があるからこそ、写真家は葛藤し、写真は変化していく。
困難な問いへの答えはまだ出ていないし、そもそも答えなんてないのかもしれないけれど、
写真史に痕跡を残した写真家の葛藤を知ること、作品を知ることで、いくつもの答えが用意できるのではないかと思う。
そのなかのいくつかの答えは、きっと「いま」を見つめるための重要な鍵にもなるはず。
 
今回は、約2時間のトークで戦前~戦後~現在の時系列に沿って、光田さんと町口さんに写真について話していただく予定。
戦前では、光田さんの著書でも取り上げられていた福原信三、野島康三、安井仲治(タカイイシがポートフォリオが出ますね)、大辻清司などについて触れてゆく。
日本近代写真黎明期の作家だけあって、いま挙げた4名だけでも写真の定義がまったく違うのが面白い。
現代の写真家との密なコミュニケーションから名作を創り上げてきた町口さんは、この時代の写真家の姿をどう見ているのだろう、安井仲治のポートフォリオがいま出されることに何を感じたのかを聞いてみたい。
そこから田村彰英(match and companyの新レーベルM/lightレーベルの第一弾、match and companyからの初の復刻写真集)や、戦後写真を語るには欠かせない存在ともいうべき中平卓馬、それから中平卓馬の写真とは対極にあるかもしれない高松次郎についても触れたいと思う。
(光田さんの著書に収録されてる中平卓馬のテキストは、写真に興味がある方には是非読んでほしい。イベント関係なくおすすめしたい素晴らしいテキスト)
もちろん、ここに名前の挙がらない作家も飛び出してくるだろうし、写真についてお話いただくからこそ、写真以外の話もどんどん出てくると思う。
写真への深い愛情を感じさせる光田さんと町口さんのお二人の対話から、どんな発見があるのか、個人的にもとにかく楽しみ。
 
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