百年「と」BD ~BD〈バンドデシネ〉の魅力~

この度、国書刊行会より1990年代以降のBD作品から、文学性溢れる作品を厳選したBD叢書が刊行されました。BD(ベーデー)は、Bande Dessinee(バンドデシネ)の略で、フランス、ベルギー、スイスなどフランス語圏で読まれる漫画の総称。フランスでは「第九芸術」と称されるほど、芸術性の高いフレンチ・コミックで知られるBDの世界。その奥深い世界をもっと知り、もっと楽しむために、BD叢書で翻訳を担当した古永真一さん、中里修作さん、元ユリイカ編集長で京都精華大学マンガ学部にて比較マンガ論などを講じた須川善行さんをお招きし、BDの魅力を語ってもらいます。司会進行は、文筆・音楽・前衛家で、マンガ批評でもお馴染みの吉田アミさん。BD好きにはもちろん、BD初心者の方にもお楽しみ頂ける濃厚な2時間! 
 

古永真一 
1967年東京生まれ。早稲田大学他非常勤講師。フランス文学研究のほか、BDに関する著作や翻訳も手がける。著書に『BD―第九の芸術』(未知谷、2010年)、『ジョルジュ・バタイユ 供犠のヴィジョン』(早稲田大学出版部、2010年)。訳書にティエリ・グルンステン『線が顔になるとき―バンドデシネとグラフィックアート』(人文書院、2008年)、ジョルジュ・バタイユ『聖なる陰謀―アセファル資料集』(共訳、ちくま学芸文庫、2006年)。 
 

中里修作 
1976年東京生まれ。翻訳家・BD研究家。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科博士課程前期課程修了。専門は『タンタンの冒険』(学位論文『Les Aventures de Tintinの技法分析』)。「メビウスはなぜメビウスとなったのか」(『ユリイカ』2009年7月号)など執筆。 
 

須川善行 
1962年、北海道生まれ。編集者。1994~2000年まで『ユリイカ』編集部に在籍。2007~09年まで、京都精華大学マンガ学部で比較マンガ論等を講じる。編集を担当した書籍に、菊地成孔+大谷能生『憂鬱と官能を教えた学校』(河出書房新社)、A・ソクーロフほか『映画「太陽」オフィシャルブック』(太田出版)、穂村弘『短歌の友人』(河出書房新社)、大友良英『MUSICS』(岩波書店)、小西康陽『マーシャル・マクルーハン広告代理店。』(学研)、 高浜寛『トゥー・エスプレッソ』(太田出版)、松江哲明『セルフ・ドキュメンタリー』(河出書房新社)、大里俊晴『マイナー音楽のために』(月曜社)ほか。 
 

吉田アミ 
1976年生まれ。音楽・文筆・前衛家。1990年頃より音楽活動を開始。2003年にセルフプロデュースのよるソロアルバム「虎鶫」をリリース。同年、アルスエレクトロニカデジタル・ミュージック部門「astrotwin+cosmos」で2003年度、グランプリにあたるゴールデンニカを受賞するなど高い評価を得ている。文筆家として『サマースプリング』(太田出版)を刊行。また、マンガについての批評、レビューを得意とし、「このマンガを読め!」(フリースタイル)、「このマンガがスゴイ!」(宝島社)、「まんたんウェブ」(毎日新聞)、「ユリイカ」(青土社)、「野性時代」(角川書店)、「週刊ビジスタニュース」(ソフトバンク クリエイティブ)などに寄稿。2009年5月より、UPLINKの運営するウェブマガジン「WebDICE」にて「マンガ漂流者(ドリフター)」の連載を開始。2009年1月には、ロクニシコージ「こぐまレンサ」(講談社BOX)、タナカカツキ「逆光の頃」(太田出版)の復刻に携わり、解説や巻末鼎談に参加。同年、佐々木敦の主宰する私塾「ブレインズ」では、マンガをテーマに講師を務めた。 
吉田アミブログ

 
12月18日(土)20:00~22:00 (19:30開場) 
チケット 1000円 ※予約時に当店にて『イビクス』ほかBD関連本をご購入の方は900円となります。 
11月27日(土)11:00より受付開始! 
国書刊行会BDサイト