百年「と」季節の記憶(仮)

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4月25日(土)20:00~22:00(開場:19:45)
只石博紀(映画監督)×トヨダヒトシ(写真家)×古谷利裕(画家・評論家)
【『季節の記憶(仮)』夏篇、『An Elephant’s Tail ―ゾウノシッポ』上映とトーク】
kisetsu_logo   季節の記憶(仮)

2014年、都内でひっそりと上映された只石博紀『季節の記憶(仮)』は、全キャストがカメラマン、ノーファインダー(カメラを覗いて撮影することの禁止)、30分ノーカットという異例づくしの映画で、「映画」をつくっているのは誰なのかと考えさせられるとともに、無名な監督が撮った誰の視点からでもないその映像が、わたしたちの生きているありふれた一時の美しさをとらえていることに感動する。今回、画家で評論家の古谷利裕さんをブログ『偽日記』で「この映画の最初の夏篇が、『こんなことが本当に出来てしまうものなのか!』というくらい素晴らしかった。」「奇跡のように素晴らしい」と言わしめた『季節の記憶(仮)』の夏篇を上映する。

また、ゲストとして、撮影したフィルムをいっさいプリントせず、スライドショーのみで作品を発表する写真家、トヨダヒトシさんを迎えその最初の作品『An Elephant’s Tail ―ゾウノシッポ』を併映。トヨダヒトシさんの作品は、自らの手で送られる1枚1枚のスライドフィルムで、その流れには時間や記憶など、とどめられないものが漂う。

上映後、独自の方法で映像と向きあうお二人に画家の古谷利裕さんを交え、3人につくり手として、受け手として、それぞれの作品についてお話しいただく。

elephant_04  An Elephant’s Tail – ゾウノシッポ (1999-2015/35分/サイレント)

                                                                       

只石博紀(ただいし ひろのり)

1981年生。2008年 『頓挫、6ヶ月後、3.24、25、4.1、対決』(KINEATTICにてレイトショー、2009年北海道インディペンデント映画祭で上映)2012年 『CRASS』(KINEATTICにてVIMEO配信)2012年 『様々な速度、或いは様々な遅延』2013年~14年にかけて 『季節の記憶(仮)』が都内で上映される。季節の記憶(仮)web

トヨダヒトシ

写真をいっさいプリントせず、アナログの映写機を自ら操作し、モノとしての痕跡を残さない写真表現としてのスライドショーによる映像日記作品を発表しつづけている。東京都現代美術館、岡本太郎美術館、タカ・イシイギャラリー、ヨコハマトリエンナーレ2014などでの上映の他に、山奥の廃校になった小学校の校庭、あるいは北米各地の映画祭などでも一貫してライヴ形式での上映を続けている。hitoshi toyoda web

古谷利裕(ふるや としひろ)

1967年生まれ。画家。2008年、デヴィット・リンチ、岡崎乾二郎、保坂和志等々を取り上げた初の評論集『世界へと滲み出す脳 感覚の論理、イメージのみる夢』(青土社)を刊行。その他著書に2009年『人はある日とつぜん小説家になる』(青土社)2014年『フィクションの音域 現代小説の考察』(BCCKS Distribution)がある。ブログ偽日記@はてな