本の未来を見つめるための、本と本を読む人の写真集を作りたい!
もうすぐ8周年の百年です。
「本の未来を見つめるための、本と本を読む人の写真集を作りたい!」と思ってready forに参加しました。
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「アンドレ・ケルテスという写真家の『ON READING』という本を読んでいる人の風景を収めた写真集があります。その写真集を開くたびに、本屋として襟を正す思いになります。本ってこんなにも夢中にさせるものなんだ、とあらためて気づかされるし、ああそうだ、ぼくらは本を売っているのではなくて、本のある暮らしを売っているのだ、とも思います。本は、ひとりひとりの暮らしの一部となっているのです。
出版不況、書店の苦境が伝えられて久しいです。原因は一つではありませんが、本を読む人がいるという当たり前の風景を、忘れていることも関係しているかもしれません。だからこそ、いま、本と本を読む人の風景を写真集にすることで、その風景を思い出し、本に関わる人の未来につなげたいと思います。
この写真集を出版することで、何かを変えられるとは思っていません。ただ、この写真集を見た人が、本を読みたいな、と少しでも思ってくれたらうれしいです。しばらく、本を読んでいなかった人が、たまには本でも読もうかな、と思って、本屋さんに行ってくれるだけでいい。どんな本だっていい。どんな本だって、その人を変える力をもっているのだから。
もし、一人でも多くの読者が増えたのなら、それ以上に本の作り手や本を届ける人たちの力になることはないのです。きっとその先に「本」の明るい未来があるはずです。百年後にも、その人自身を変えてしまうような本が一冊でもあることを願ってやみません。そのための写真集を作りたいと思います。」