山川さんが退職したのでこのブログを始めることになった。脇山妙子と言います。現在26才です。あと17日で百年に来てちょうど2年になります。お店の日常のことだとか、読んだ本について書こうと思いつつ今日は山川さんと飲んだことを書いて終わりそうな気がする。

5月10日金曜日に山川さんと西荻窪で一緒に飲んだ。10日ぶりに山川さんの顔を見たはずなのにそれ以上にとても久しぶりのようで、顔を見た途端なんだかとても安心したような気持ちになった。その日行ったお店に山川さんは「週一で行っている」と言っていたのを道中ふんふんと聞いていたけれど、お店の人たちが「山川さん、おかえりなさい!!」と言わんばかりに迎えてくれたので本当なのだろうと思った。山川さんは常連の人なのでユッケ、串もの、ポテトサラダとメニューを手際よくリズミカルに頼んでくれた。ビールは30秒くらいででてきたし、つまみはぜんぶ美味しかった。ユッケは生まれて初めて食べた。嫌いという訳ではなくただ縁がなかったのだ。ユッケはすごく美味しかった。飲みながら仕事のことをお互いに話した。どんな仕事をしているとか、何が難しいとかそういうことを話した。同じ歳のひとと(古本屋として山川さんのキャリアはずっと長いけれど)仕事の話を率直に話すのは気持ちがいい。山川さんはその日最後の方に「脇山さんの持ってる傘がおじさんのみたいだから」と言って傘をくれた。(もっとオブラートに包まれた言い方)自分は実家に帰った時失敬してきた父の折りたたみ傘を使っていたので傘がオシャレになって嬉しかった。これから雨の日の通勤にはその傘を使う。山川さん、色々ありがとう。

 このブログのタイトルが白オビ日記なのは自分が空手を10数年やっていて黒帯なのに由来する。帯ががカタカナなのは、カタカナは少し可愛いのではないかという浅はかな考えからきている。本のことは百年に来て2年たつけれどわからないことばかり。市場に行っても、書店に行っても、古本屋に行っても本が多すぎることにいつも同じくらいびっくりしてしまう。古本屋として白帯なことは日々思い知らされるけれど白オビは白オビなりに色んな本や人に会ってみようと思う。