このブログをついついさぼってしまう。きっと体力が落ちているんだろうな。以前は店が終わるころに書き始めていて、それがいいリズムだったのだけど、最近は店が終わるころにはヘトヘトになってしまい、明日でいいか、という気分になってしまう。朝7時前には起床している(子供が嬉しそうに起こしに来るものだから起きてしまう)にも関わらず寝るのが2時、3時というのがよくないんだろう。これが年を重ねたということか。
今週はお盆で市場もなく、残念なことに出張買取もないので、棚の整理や『おおかみこどもの雨と雪』(うるっときたね。高木正勝の音楽がよかった。)を観に行ったり、本を読んだりしている。
坂口恭平『独立国家のつくりかた』を読んだ。実は、「0円」というのにどうも引っ掛かり、避けていた坂口さんの著作を初めて読んだ。どうやら僕の完全な誤読(おそらくは坂口さんの「売りかた」が出版社にとって難しいのではないだろうか)で、書かれていることはぼくの考え、百年の活動とまったくぶれていない。がちっとはまりすぎているくらいだ。百年がやっていることは、「新しい経済をつくること」だ。じつは。本の売買によって、目に見えるお金の交換(この本でいえば交易)によって、お金のありかたを実感、経験、思考する。それからでないと、「豊かな」社会に向かうことはできないと思う。ところで、古本屋というのは「ブリコラージュ」的だと思っているのだがどうだろうか。不要になった本、手放さなくてはいけなくなった本を古本屋を通して必要としている人へと届ける。拾い屋さんたち(どのまちにも自転車の荷台に本を載せた謎の人がいますね。昔はちり紙交換。)はだれかが捨てた本を、言うなればゴミを、古本屋に持っていき新しい価値を与えて生活をしている。これは「レイヤー」を変換するとも言えるのではないか。そう捉えると古本屋の見方も変わるのではないだろうか。ほかにも多くの可能性を示唆している好著だった。ただ、やはり帯がこの本をわかりづらくしているように思う。
来週末8月25日(土)は百年「と」食 作るひと「と」食べるひとの距離 上田勝彦(Re-Fish代表)×田中佑資(ファーマーズマーケット企画運営)進行:北池智一郎(株式会社 タウンキッチン) があります。この3人も「「匿名化」した社会システムとは別のレイヤー」をつくっている人たちだと思う。どの業界もそうだと思うが、どんづまりの状況だ。何がどんづまりか。景気か。もちろんそうだ。ただそれだけではないと思う。それはモチベーションだと思う。自分たちの仕事に対しての誇りを持ち続けることに対しての。それを打ち破るのが文字通り「距離」だ。(坂口さんの本でいえば、「態度経済」だ。)その距離に対する方法を聞いてみたいなと思う。「食」に関わる人はもちろん、状況を打ち破ろうとしている人にはぜひ来てほしい。
いつの間にかGREAT3が活動を再開してた。ベースの高桑さんが脱退したのが残念でならないけど、また彼らの楽曲が聴けるのはうれしい。だから、店では彼らのベストアルバムをひたすら流している。ライブに行きたい。渋谷AXのワンマンが忘れられないほどかっこよかった。