傾けば傾くほど入る

毎年恒例のG.W.セールも残すところあと2日というところで、あいにくの天気のため街も店も控えめな賑わい。今年はG.W.が長かったこともあって、吉祥寺は連日賑わっていた。サンロードの渋滞や、サトウと小ざさの列の長さ、ドラッグストアの店員さんの声の張り方など、街を見回しては驚いてばかりだった。連休の間の平日は銀行がとにかく混んでいた。月曜と金曜は両替に30分近く並ぶ。列には店の名前が入ったTシャツを着た人がいたり、電話で店に指示を出しながら列に並ぶ人がいたりで、吉祥寺でお店をやっている方が多数。私の後ろにまた長い列ができているので、手間取って迷惑をかけることのないよう頭の中で細かい手順をシミュレーションしながら順番を待つため、勝手に必要以上のプレッシャーを感じ、なぜか手に汗をかきながらの両替。店にもたくさんのお客さんにお越し頂いた。セール中はいつもよりもこまめに棚を補充。平日もこれくらい補充のし甲斐があったらなとつい思う。やはり本の補充はうれしい作業、棚が傾けば傾くほど補充に熱がはいる。いよいよ明日はセール最終日。
 
金曜日は市場があったので市場へ。惨敗。1週間くらい市場へ行かないと、次に市場に行くときには未だに緊張する。棚卸しをしてつくづく思ったのは、未だに市場の使い方がわかっていないということだった。まだ市場で書く札に自分の姿勢が出る、しかも気張りすぎて高く踏むか、ひるんで低く踏むかが多い。自分の姿勢なんかどうでもいいので、もっと広いところを見て、クールな札をささっと書きたい。もっと言うなら当たり前のようにさらりと落札して、ひらりと店へ持ち帰り、さらさらと値段を書きたい。と夢みるあまり、無駄に肩に力が入っていることに気づいてしょんぼり肩を落とす。入れたり落としたり。
 
この前、新宿・末広亭で落語を見た。そこで見た落語があまりに面白くて、立ち見だったにも関わらず夢中で聞き入った。読まないまま放置していた落語家の自伝などをひっぱりだしたり、今まで手が出しづらい分野であった江戸関連本に興味がわいたりと、日々落語めきつつある。