百年「と」残雪「と」歌
近藤直子(研究者・翻訳家)×寺尾紗穂(ミュージシャン)
6月28日(土)13:00~14:30(12:30開場)
中国を代表する現代作家残雪。
2014年刊行の『最後の恋人』は読み始めると、いつの間にか入ってしまった奇妙な世界を不安な足取りで進んでいくことになる。残雪の多くの作品を翻訳する近藤直子さんに残雪作品の魅力と今回刊行された『最後の恋人』について伺う。対談相手には中国文学を大学で専攻しエッセイストでもあるミュージシャンの寺尾紗穂さんをお迎えする。「いま、地上で最も怪しい本」と訳者をもって言わしめる『最後の恋人』を訳者の近藤さんはどう読み、文学や中国を題材とした楽曲を持つ寺尾さんの目にはどう映るのだろうか。2010年近藤さんが画家の古谷利裕さんと対談し大好評だった百年「と」残雪から4年。その研究は進み、中国も変化する今、残雪という作家をもう一度考えてみたい。
近藤直子(こんどう・なおこ)
2014年残雪『最後の恋人』(平凡社)2013年『かつて描かれたことのない境地』(平凡社)を翻訳。 『暗夜』、『黄泥街』、『突囲表演』、『魂の城、カフカ解読』など残雪邦訳のほとんどを手掛ける。東京外国語大学英米語学科卒業後、東京都立大学大学院にて中国現代文学専攻。現在、日本大学文理学部中国語中国文化学科教員。現代中国文学小部屋で残雪の紹介をしている。残雪についての日本唯一の研究誌『残雪研究』は2014年6号を迎え、百年でも好評発売中。
寺尾紗穂(てらお・さほ)
東京都立大学中国文学科卒業の後、2004年に東京大学総合文化研究科比較文学比較文化専攻修士課程に入学。2007年「評伝 川島芳子」で修士号取得。2008年には修士論文が『評伝川島芳子 – 男装のエトランゼ』として文春新書より刊行されている。オリジナル曲は全て作詞作曲を自らが行い、ライブではピアノの弾き語り演奏を行う。近年ではCMソングの歌唱やトリビュートアルバムへの参加も多い。エッセイストとしては「クイック・ジャパン」、「真夜中」に寄稿するなどの活動を行っている。
残雪(ツァン・シュエ)
1953年中国生まれ。父母は新聞社に勤めるが、右派と見なされて文革終結までさまざまな迫害を受けた。この頃から古今東西の文学に親しむ。83年、仕事のかたわら『黄泥街』の執筆に着手。その後も『蒼老たる浮雲』、『カッコウが鳴くあの一瞬』などの中短編、長篇『突囲表演』やカフカ、カルヴィーノ、シェイクスピア、ダンテなどの作品論も旺盛に発表している。日本では2014年『最後の恋人』が平凡社より刊行。
2014年6月28日(土)13:00~14:30(12:30開場)
チケット:1000円
5月31日(土)より、電話(0422-27-6885)・店頭・メール(HP右上の「お問い合わせ」もしくはmail@100hyakunen.com)にて予約受付開始!予約の際はお名前と参加人数をお知らせください。