百年「と」権力 ~権力と運動~

萱野稔人×仲俣暁生
 
2007年12月8日(土)
start : 20:00 – 22:00 / open : 19:30
ticket : 1,000円 (1ドリンク付)
※学生(学生証提示)・お二人の著書を百年で購入の方は800円になります。
当日は、イベント準備のため19:00で通常営業を終了します。
権力がわからなければ、世界はわからない。
 
「権力」を知ることは私たちの暮らしている社会を知ることにほかならないのではないでしょうか。そして、よりよく生活していくために知らなければいけないと思います。
――国家権力の源泉は暴力の行使である。このときの暴力は物理的力のことである。 圧倒的な暴力の前では人々は従うしかない。だから結果として、国家が至上の権力として君臨する――。
この国家権力の構造を読み解いた『権力の読みかた』(青土社)で注目をあつめる萱野稔人さんをお招きして、「権力」について、また、いまの日本においてどのような事態が起こっているのか、今後どのようなことが起こりうるのか、そして私たちの生活にどのような影響があるのか、を具体的な状況を挙げながらお話していただきます。
その一方で、国家権力に対抗すべく市民運動が歴史的に繰り返されてきました。そして、いまも市民運動は各地で続けられています。身近なところで言えば、「save the 下北沢」、高円寺の「素人の乱」などを思い浮かべます。これらの「非暴力」な運動が「暴力」である「国家権力」に対抗することができるのでしょうか。
「save the 下北沢」という運動を見てきた文芸評論家であり編集者でもある仲俣暁生さんをトーク・ゲストとしてお迎えして、さまざまな同時代のカルチャーを参照しつつ、「運動」の可能性についてお話していただきます。
「権力」と「運動」という二つのアプローチは、いまの「日本」を知るきっかけになるかもしれません。
 

萱野稔人
1970年生まれ。パリ第十大学大学院哲学科博士課程修了。哲学博士。現在、津田塾大学国際関係学科准教授。著書に、『国家とはなにか』(以文社)、『カネと暴力の系譜学』(河出書房新社)、『いま、哲学とはなにか』(共著、未来社)などがある。
 
仲俣暁生
情報誌『シティロード』、コンピューター文化誌『ワイアード』などの編集に携わり、文学からインターネットにいたる同時代の表現を幅広く論じる文筆活動に入る。主な著書に、『カルチャー・スタディーズ:文学―ポスト・ムラカミの日本文学』、『極西文学論』、『“ことば”の仕事』、『「鍵のかかった部屋」をいかに解体するか』などがある。2006年11月には百年で小説家・桜井鈴茂と対談。