New Stock 2021/02/20



WOMEN  ソール・ライター写真集
2017年に国内で初の展覧会が開催され、あれよあれよという間に人気の写真家となっているNYの写真家ソール・ライターの写真集。ニューヨーク・スクールにおいて影響力を持った作家のひとりであり、その後『ハーパーズ バザー』などでカメラマンとして活躍、1980年代には一線を退いてその存在は伝説的となっていましたが、2006年83歳にしてシュタイデル社から写真集を刊行し、再デビュー的に注目を集めました。『WOMEN』はソール・ライターのアーカイヴから発見された知人の女性を撮影した写真を集めた1冊になっています。画家としても活動しており、この作品集にもプリントにペインティングを施した作品が数枚収められています。


ハマスホイとデンマーク絵画
1900年前後、美術的な潮流とは離れた場所で作品を生み出し続けたデンマークの画家ヴィルヘルム・ハマスホイの展覧会図録。活動当時にも一定の評価を得ましたが、1980年代に再評価されました。日本国内でも展覧会が開かれるたびに話題になっています。自然光の際立つやや暗い室内を描いた作品が印象的で、ハマスホイ独特の時間と空間が表現されています。室内に時折現れるこちらに背を向けた女性の(おそらく彼の妻がモデルの)たたずまいも脳裏にやきつくような不思議な印象を残します。

ジョゼフ・コーネル 箱の中のユートピア/デボラ・ソロモン 林寿美、太田泰人、近藤学訳
アッサンブラージュの先駆的作家ジョゼフ・コーネルの全貌に迫った評伝。ネルヴァルやマラルメにも影響を受けたという彼の作品は、小道具店や古本屋に足しげく通い、自らの美的感覚において(美術に関してはほぼ独学)蒐集したオブジェをひとつの箱に収めた内的宇宙的表現となっています。どんな環境や影響下で作品が制作されていたのか、興味深い1冊です。