九州派大全: 戦後の福岡で産声を上げた、奇跡の前衛美術集団 [福岡市美術館叢書6]
東京の「ネオ・ダダ」、関西の「具体」、福岡の「九州派」と1950年代後半から全国で一斉的に芸術の変革運動が起こりました。桜井孝身、オチオサム、働正、菊畑茂久馬の4人を中心に結成された「九州派」は身近な生活用品を素材に作品を制作し、東京の公募展あるいは批評家への挑発意識を持ち続けました。リーダーを置かなかった点や作品を共同制作して作家名を排除するなど、「ネオ・ダダ」や「具体」とは色の違う特徴を持っていました。

モデルノロヂオ　考現学
モデルノロヂオとは「考現学」をエスペラント語に翻訳したもの。現在進行形の社会現象を組織的に調査し、世相や風俗の解析を試みた「考現学」は、柳田國男に師事した今和次郎によって提唱されました。大正12年の関東大震災以降、復興によって急速な変化を遂げていく東京の風俗徹底して観察した貴重な記録集です。

絶景のポリフォニー / 石川竜一
沖縄出身の写真家・石川竜一の写真集。本書で第40回木村伊兵衛賞を受賞。基地の建設や「楽園」のイメージなど、外部からさまざまなものを押しつけられ、その矛盾に振り回されながらも保ち続けてきた「沖縄」を撮影しながらも、そこからは普遍的で鮮烈なイメージが浮かび上がります。

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