トークイベント③ 新しい市場のつくりかた ~古本屋は滅びない~
◆東京古書組合中央線支部フェスティバル◆
古本屋のはたらき方~楽しく本を売る~
日時:2015年6月7日(日)17:00~18:30
会場:西部古書会館 地図・住所は下記参照
ゲスト:三宅秀道× 新雅史
司会:樽本樹廣(OLD / NEW SELECT BOOKSHOP 百年)
チケット:500円
ぼくら古本屋は正直どん詰まりを感じ取っている。本が昔ほど売れない。決して手を抜いているわけではない。できることは目一杯やっている。でも、わからない。どうやったら本が売れるのか。
『新しい市場のつくりかた』は経営学の本であり、文化開発論の本である。著書の三宅秀道さんは価値の創造、価値の転換の大切さ、そこに気づくことが新しい市場へとつながることを豊富な実例から教えてくれた。古本屋もそろそろ新しい価値を創造するときに来ているのだと思った。
『商店街はなぜ滅びるのか 社会・政治・経済史から探る再生の道』の著者である新雅史さんは日本社会には若者たちの「抜け道」=生きる術が少ないと指摘する。将来の不安から起業するよりも雇用の安定を選んでしまう。わからなくもない。自分のこどもが古本屋をやりたいと言ったら迷わず頷けるだろうか。
その一方で、古本屋をやりたい、という声を聞くことが増えてきた。「抜け道」のひとつなのかもしれない。そういえば、ぼくら古本屋もそうだった。就職することを選ばずに、自分たちで起業したのだ。
外部に対して閉鎖的な共同体と見なされてきた商店街は、いま必死になって喘いでいる古本屋と重なる。新さんは商店街の歴史を紐解き、衰退の原因を明らかにし、再生への可能性を示した。その再生には新しい市場が必要だろう。
三宅さんと新さんにお話しをお伺いすることで、「新しい古本屋」の可能性を考えていきたいと思う。
三宅秀道(みやけ・ひでみち)
1973年生まれ。神戸育ち。1996年早稲田大学商学部卒業。 都市文化研究所、東京都品川区産業振興課などを経て、2007年早稲田大学大学院商学研究科博士後期課程単位取得退学。 東京大学大学院経済学研究科ものづくり経営研究センター特任研究員、東海大学政治経済学部専任講師を経て、2014年より専修大学経営学部准教授。 専門は、商品企画論、中小・ベンチャー企業論、地域産業論。これまでに大小1000社近くの事業組織を取材・研究。 現在、企業・自治体・NPOとも共同で製品開発の調査、コンサルティングにも従事している。2012年に東洋経済新報社より「新しい市場のつくりかた」を上梓。8月に新潮社より「なんにもないから知恵が出る」(仮題・対談)が発刊予定。
新雅史(あらた・まさふみ)
1973年、福岡県生まれ。東京大学人文社会系研究科博士課程(社会学)単位取得退学。専攻は産業社会学・スポーツ社会学。現在、学習院大学大学院などで非常勤講師を務める傍ら、岩手県大槌町の中心市街地再生計画検討委員会の委員として被災地復興に関わっている。著書、『商店街はなぜ滅びるのか――社会・政治・経済史から探る再生の道』(光文社新書)2012年新書大賞7位。最新刊は『「東洋の魔女」論』(イースト・プレス)。共著に『大震災後の社会学』(遠藤薫編著、講談社現代新書)、『現在知vol.1――郊外その危機と再生』三浦展・藤村龍至編、(NHKブックス)、などがある。
5月9日(土)11:00~店頭・メール(HP右上の「お問い合わせ」、もしくはmail@100hyakunen.com、中央線支部HP http://kosho-chuousenshibu.jimdo.com/「お問い合わせ」、電話(0422-27-6885)にて受付開始。予約の際はお名前と参加人数をお知らせください。
西部古書会館:東京都杉並区高円寺北2-19-9