骨身に

夜の店番中、寒さが骨にまで染み入る季節になってきた。昨日の寒さも和らいで今日は天気が良かった。オンラインストアの商品チェックをしたり、棚の手入れ、絵本の整理などをする。オンラインストアはどうも目が放れがち。反省。オンラインストアは、お店が遠い方にも見てほしいのでもっとしっかり管理せねば。
 
光田由里さんの「高松次郎 ことばともの」がとても面白かったので、高松次郎の生きた時代をもっと知りたくて、いわゆる日本の現代美術関連の本を読む。中原祐介の美術批評選集が刊行されているのが気になりつつ、宮川淳や椹木野衣の「日本 現代 美術」など。椹木野衣は、百年で働き始めたばかりの頃、一番最初に店長が貸してくれた本だった気がする。たしか「シュミレーショニズム」。同じ本を読んでも当時とは違ったところがひっかかる。
 
古本で入荷した「世界の夢の本屋さん」という本をパラパラ読む。世界中(ヨーロッパ中心)の有名書店を紹介した本。図書館のような敷地のある老舗や若い店長の経営する書店などを眺めつつ、そこで紹介されている書店員の人たちの熱意にヒャーと恐れ入る。書店員の熱意や愛情というものは、文化が違えど結構似ているものなんだなあとぼんやり思う。いつか世界中の色々な書店を巡ってみたい。そういえば、東南アジアで見たのは床に本を面陳でひたすら並べるという、見にくいうえに場所をとりすぎる書店だったなあ。
 
先週は久しぶりに実家に帰った。ある方がブログで散歩の風景をアップしているのだけれど、その風景は私の育った街の風景で、ブログにアップされている写真のほぼすべて、どこの場所をどの方角・角度で撮影したかドンピシャでわかる。きっと街の細かいところまで無意識に体で覚えているからだろうけれど、これからどんどん忘れていくんだろうなあと久々に地元に帰って思った。
寒くなるとお酒の楽しみも変わる。知人からキンミヤ焼酎をもらい大喜び。安心の味ですと思うも、キンミヤのシルエットで途端に部屋の雰囲気がどんよりする。