Artist Statement 宮本あずさ写真展「家族の所在」



宮本あずさ写真展「家族の所在」
会期:2021年3月17日(水)〜21日(日) 12:00〜19:0

宮本あずさ:
東京都町田市生まれ
2014  「さるすべりと松」写真新世紀 佳作
2019  「家族の所在」1_wall 一次通過
2020  「家族の所在」個展 @PlaceM0

・今回の展示のコンセプトをあらためてきかせてください。

家を出るころから、およそ5年ほど撮り続けていた家族、実家をまとめた作品です。
その5年の間に、妹が出ていき、両親が離婚し、母が出ていきました。
家族の形は少しずつ変わっていき、家もだんだんと家族で過ごした形跡が失われていきました。
変化していく中を写真におさめながら、家族とは、その家族が住む家とは、何だろうと考えさせられました。
作品を見た人が、家族を振り返るきっかけになったらいいなと思っています。

・家族を撮影しはじめたきっかけはありますか?
ちょうど家を出る頃に家族の関係が徐々に変化していきました。
妹と両親3人での暮らしになった実家の環境を見て、ここで作品として家族を残したい、家を残したいと思いました。そうしないともうこの環境は戻ってこないと思ったので。

・今回展示されている作品では人が写っていない作品、誰かがそこに確かに居た痕跡を感じるような作品が多いですが、そこは意識的に撮影されましたか?
「実家」というものに対しての執着が強いんです。「実家」というのは何かあれば帰ってのんびるするような場所、原点のような場所だと思うんですけど、だんだんと実家が気の休まる場所ではなくなってきてから、そういった執着が強くなっていきました。なので家族同士の人と人との関係を映したいというよりも、「家族が住んでる家」を映したい、残したいという気持ちが強くあったのかもしれません。

・制作において大事にしていることはなにかありますか?

楽しむことです。
考えなければいけないことも多く、なかなか思うように進まない時もあります。
そんな時でも、それをも楽しむ覚悟で挑んでいます。
基本的には撮ることも作品を作ることも楽しいです。わくわくしています。
また人にもよりますが、私は”撮ること”と”作品を作ること”はわけて考えています。私にとってはこれも大事です。

・影響を受けた本、おすすめの本、○○な時に読み返す本など、なにかあなたの1冊を教えてください。
「神様のボート」江國香織さん
何年も前から定期的に読み返しています。母娘のゆらゆらとした心理描写が好きです。
この1冊をきっかけに江國さんの本を読むようになりました。

・今後の活動予定があれば教えてください。
来年も個展ができたらいいなと思っています。
今後も変わらず写真を撮り、形にして発表できるように続けていきます。

会場では写真集も発売中です。
「家族の所在」 300部
GRAF Publishers刊 / 2,800円(税込)


2017年にオープンした古本屋&ギャラリーです。古本屋「百年」の姉妹店です。
吉祥寺駅から徒歩3分。
写真、イラストレーション、絵画、立体、映像など、ジャンルは問いませんのでぜひご相談ください。
事前にメールにてお問い合わせ後、作品のイメージが伝わるもの(ポートフォリオ等)をご持参のうえ、どのような展示にしたいかをご提案ください。

5日間(水~日曜):15,000円+2,000円(税抜)
11日間(水~月曜&翌水〜日曜):30,000円+2,000円(税抜)
※最長2週間迄

✉mail@100hyakunen.com