Artist Statement-Akhira Sano 個展「生成と観察」-
会期:2021年4月21日(水)〜25日(日) 12:00〜19:00 最終日は17:00まで
会場:一日(東京都武蔵野市吉祥寺本町2-1-3石上ビル1F)
☞http://www.100hyakunen.com/news/exhibition/202103213062
・展示のステートメントでもおっしゃられていた『完成されていないもの』『コントロールできないもの』が淘汰される状況に対する『抗い』という部分について、作品を通してどう向き合っていらっしゃるのかあらためてお聞かせください。
人は”他者をコントロールする”という行為を数千年に渡り繰り返し、その上に現在の文明が成り立っていますが、 人工知能などのコンピューター発達により、”他者をコントロールする”欲求自体が人間以外のものに取って代わってきているように感じます。
人間の完璧を求める欲求から生み出された コンピューターですが、いつしかその”欲求” 自体が コンピューターに生まれることにより、元来不完全である私たちは「私たちが想像しえない完璧」と対峙していくでしょう。
そのような状況下での美術、アート、創作活動はより人らしさを求める行為の一つだと思っていて、時代を先取ったり、逆行するのではなく、自分自身が今の時代に人間として生きていることを必死に認識しようとしているのだろうと思います。
・まさにいまコロナという「生成」したウィルスを「観察」している世界となっていますが、コロナウィルスの流行は作品を制作するうえで何か影響を与えましたか?
様々な意味で影響を受けました。作品を制作する以前に、この日常生活や社会はどうなっていってしまうのだろうという漠然とした不安が大きかったです。ただ、このような状況下になって、社会と自分との関わりを再度考えるきっかけにもなったと思います。
社会の自分の関係性を考える上で、「観察」するという行為は非常に有効な手段であり、それは自分を含めた構造全体を「観察」することなので、作品を制作する上ではそのような観点を持つようにしています。
・音楽活動もされていらっしゃいますが、ご自身のなかで今回展示していただくような作品と楽曲制作のうえで共有しているものはありますか?
音や形の持つ不完全さや偶発性に対して強い興味を持っているので、その点は共通意識として作成しています。あとは単純に耳で聞いて楽しかった経験、目で見て楽しかった経験を自分というフィルターを通すとそんなものができるのかが制作をしている時は一番楽しい部分です。
作品を制作するうえで強く影響をうけたもの/体験はありますか?
子供の時に経験した原体験だったり、今までの人生の中で自分が感じたことが大きく関係していると思います。自分の作品は日常生活の基盤の上に成立しているので、影響を受けるのもその中で起きたことが一番多いです。
・影響を受けた本、おすすめの本、○○な時に読み返す本など、なにかあなたの1冊を教えてください。
國分功一郎さん著書の「中動態の世界– 意志と責任の考古学」です。英文で教えられる「能動態」「受動態」ではない、「中動態」という存在を知ったことで、自由な捉え方、また物事の捉え方の幅が広がったように思います。
・今後の活動予定があれば教えてください。
個展や展覧会の予定は現在はありません。まだ詳細は述べられませんが、音響作品のリリースが年内に2つほどあると思います。
会場では絵画作品のほかグッズも販売中。
また、21日(水)、25日(日)の12:00-17:00にはインスタレーションを開催予定です。
2017年にオープンした古本屋&ギャラリーです。古本屋「百年」の姉妹店です。
吉祥寺駅から徒歩3分。
写真、イラストレーション、絵画、立体、映像など、ジャンルは問いませんのでぜひご相談ください。
事前にメールにてお問い合わせ後、作品のイメージが伝わるもの(ポートフォリオ等)をご持参のうえ、どのような展示にしたいかをご提案ください。
5日間(水~日曜):15,000円+2,000円(税抜)
11日間(水~月曜&翌水〜日曜):30,000円+2,000円(税抜)
※最長2週間迄
✉mail@100hyakunen.com