刑部信人写真展「花火」

会期:2018年8月29日(水)‐ 9月9日(日)
時間:12:00—20:30 (最終日は19:00まで) 火・定休
会場 一日(〒182-0004武蔵野市吉祥寺本町2-1-3 石上ビル1F)
TEL:0422‐27‐5990
刑部さん 花火

花火の写真を撮ることには、抵抗があった。
誰が撮っても、それなりに綺麗に撮れ、オリジナリティーを探すことができなかった。
周りの風景を入れて撮影したものでしか個性をだせないものが多く、
花火単体での美しさと向き合って表現するのは難しいと思っていた。

2012年、本格的にデジタルカメラでの作品制作を始めた。
今までのフィルム写真とは違い、PCモニター上では細部まではっきりと見えた。
アナログ写真とは圧倒的に違う解像度という概念が、そこにはあった。
写真=解像度。高解像度でみたことがないものを撮影しようと思った。
CCDが光を電気に変換し、画像信号をメディアに記録し、再生する。
すべて電子的過程で行うデジタル写真は、
カメラという箱のなかに小さな宇宙をつくっているように感じた。

その年の夏。多摩川の花火大会にいった。
そこで、この「花火」のシリーズの核となる写真を撮影した。
一瞬の爆発から生み出させれる無数の美しさは、まるで宇宙を見ているかのようだった。
一枚一枚表情が違い、唯一無二の存在であり、
無限に広がる空間と時間を「花火」のなかにみた。

「花火」の作品は、宇宙への憧れを表現している。
画面でしか見たことない宇宙を、花火と写真と使って具現化している。
もしいつか宇宙にいくことがあれば、どんな光がそこにはあるのだろう。
ひときわ輝きを放つ光景を、永遠に撮影できる気がする。

刑部信人

hanabi

タイトル:花火
写真:刑部信人
デザイン:落合慶紀(ガレージ)
定価:本体2300円+税
ISBN 978-4-902943-91-7
判型:A4版変形(297×225mm)
84ページ/オールカラー/ソフトカバー
2015年4月10日刊行

刑部信人(おさかべ のぶと)
1984年静岡生まれ。
2007年東京工芸大学芸術学部写真学科卒業
2015年写真集「花火」「HOLIDAY」(FOIL) 

受賞暦
2004年 hasselblad school photo contest 入賞
2006年 上野彦馬 日本写真芸術学会奨励賞
2006年 フォックス・タルボット賞 一席[東京工芸大学]
2007年 Juna21[Nikon Salon]
2009年 フォトプレミオ[KONIKA MINOLTA]
2010年 フォトプレミオ2009年度賞特別賞[KONIKA MINOLTA]
2010年 写真新世紀佳作[CANON]
2011年 TOKYO FRONTLINE PHOTO AWARAD 入選賞

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